景表法に違反した場合の罰則と行政処分を弁護士が3分で解説!
2022.04.06

この記事の目次
はじめに
商品やサービスを提供する事業者であれば、「景品表示法(景表法)」という法律を知っている方は多いでしょう。 多くの事業者は、効果的な広告を打ち出すなどして、自社の商品やサービスを積極的にアピールします。このときに、気を付けなければならないのが「景表法」です。 景表法は、広告に係る表示などを規制する法律です。 そのため、事業者は景表法を遵守する形で広告を打ち出す必要があります。 とはいえ、気が付かないうちに景表法に違反していたということもあるかもしれません。 この場合、事業者にはどのような罰則等が科されることになるのでしょうか。 今回は、景表法の表示規制に違反した場合の罰則等を弁護士が解説します。1 景表法が規制する「不当表示」とは
景表法が規制する「不当表示」とは、以下の3つの表示のことをいいます。
- 優良誤認表示
- 有利誤認表示
- 一般消費者に誤認されるおそれのある表示で、内閣総理大臣が指定する表示
(1)優良誤認表示
「優良誤認表示」とは、商品やサービスの品質、内容などについて、実際のものよりも著しく優良なものであると表示したり、事実に反して競合他社の商品・サービスよりも著しく優良であると表示したりすることをいいます。 たとえば、日本料理店において、「松阪牛すきやきコース」といったように、あたかも松阪牛を使用しているかのような表示をしていたものが、実際は松阪牛ではない和牛肉を使用していた場合、同店による広告表示は「優良誤認表示」にあたります。(2)有利誤認表示
「有利誤認表示」とは、商品やサービスの取引条件(価格など)について、実際よりも著しく有利であると表示したり、競合他社の同種もしくは類似する商品・サービスよりも著しく有利であると表示したりすることをいいます。 たとえば、通常時の販売価格の半額で販売するかのように表示していたにもかかわらず、実際は、いったん引き上げた通常時の販売価格を半額にしたものであって、通常時の販売価格の半額ではなかった場合、このような広告表示は「有利誤認表示」にあたります。(3)一般消費者に誤認されるおそれのある表示で、内閣総理大臣が指定する表示
一般消費者に誤認されるおそれがあるとして、内閣総理大臣が指定する表示には、たとえば、以下のようなものがあります。- 無果汁の清涼飲料水等に関する不当表示
- 原産国に関する不当表示
- 消費者信用の融資に関する不当表示
- 不動産のおとり広告に関する表示
- 有料老人ホームに関する不当表示
2 景表法に違反した場合のペナルティ
景表法に違反した場合、事業者は以下のように2つの種類のペナルティを受ける可能性があります。
(1)刑事罰
景表法に違反した場合、そのことをもって直ちに刑事罰が科されるわけではありません。 すべてのケースにおいてあてはまるわけではありませんが、景表法に違反すると、まずは消費者庁から措置命令を受けることになります。 ここでいう「措置命令」とは、不当表示をした事業者に対し、消費者庁や都道府県により発令されるもので、消費者に生じた誤認の排除や再発防止のために必要な事項を命じるものです。 この段階で措置命令に従えば、事業者が刑事罰を科されることはありません。 ですが、措置命令に従わなかった場合、事業者は、- 最大2年の懲役
- 最大300万円の罰金
(2)行政処分
不当表示を行い景表法に違反した場合、事業者は消費者庁より課徴金を課されることになります。 ここでいう「課徴金」とは、事業者が不当表示により得た利益を没収するためのものです。 納付を命じられる具体的な課徴金の額は、以下の「課徴金対象期間」に行った取引で得た売上高の3%に相当する額となります。- 不当表示を開始した日から停止した日までの期間 +
- 不当表示停止後最後に商品・サービスを提供した日までの期間
-
【返金総額が課徴金の額を下回る場合】
課徴金の額ー返金総額=納付すべき課徴金の額
【返金総額が課徴金の額を上回る場合】
課徴金は免除











