取引透明化法とは?対象事業者に課される3つの規制を弁護士が解説
2021.04.07

この記事の目次
はじめに
2021年4月1日、取引透明化法(プラットフォーム透明化法)の施行に伴い、日本通信販売協会(JADMA)は経産省から委託を受ける形でデジタルプラットフォーム相談窓口を設置しました。総合物販オンラインモールを利用する事業者を対象に、相談・支援などを実施することを目的としています。 また、経産省は同日、ECモールではアマゾンジャパンと楽天グループ、ヤフーの3社を取引透明化法の規制対象として指定しました。 取引透明化法とは、一体どのような法律なのでしょうか。 今回は、「取引透明化法」について、その概要をわかりやすく解説します。1 取引透明化法とは
「取引透明化法」は、プラットフォームを通じた取引において透明性や公正性を確保するための法律です。
同法は、あくまでプラットフォーム事業者が透明性・公正性向上のための取組みを自主的に行うことを前提としながら、国が必要最小限に規制するという考えに立っています。
デジタルプラットフォームのうち、特に取引の透明性や公正性を高めることが必要とされるプラットフォーム事業者を「特定デジタルプラットフォーム提供者」として指定して、取引透明化法の規制対象としています。
たとえば、総合物販オンラインモールでは、前年度の国内流通総額が3000億円以上、アプリストアでは2000億円以上のプラットフォーム事業者が規制対象となります。
ECモールのアマゾンジャパンと楽天グループ、そして、ヤフーの3社は、いずれもこの要件を満たすものとして「特定デジタルプラットフォーマー」に指定されました。
2 特定デジタルプラットフォーマーに課される規制
特定デジタルプラットフォーマーに課される主な規制は、以下の3点です。
- 取引条件等の情報開示
- 自主的な体制整備
- 報告書の作成・提出
3 取引条件等の情報開示
事業者は、取引の透明性や公正性を向上させるために、プラットフォームの利用者(商品等の提供事業者と一般利用者)に対し、取引条件を開示することが義務付けられます。
たとえば、以下のような情報を開示する必要があります。
- プラットフォームの利用を拒絶する場合の判断基準
- 商品等に順位を付して表示する場合は、順位決定のために用いられる主要事項
- 商品等提供事業者から取得する商品等に係るデータの使用範囲
- 苦情や協議の申入れを受け付ける方法
- 最大100万円の罰金
4 自主的な体制整備
特定デジタルプラットフォーマーは、経産省が定める指針に従って、必要な措置を講じなければなりません。
ここでいう「指針」には、以下のような事項が定められています。
- プラットフォームが公正に提供されるために必要な体制等の整備
- 苦情処理・紛争解決のために必要な体制の整備
- 関係者と緊密に連絡を行うために必要な体制の整備
- 商品等提供利用者の事情を考慮するために必要な措置
5 報告書の作成・提出
特定デジタルプラットフォーマーは、毎年度、報告書を作成し、経済産業大臣に提出しなければなりません。
報告書には以下の事項を記載する必要があります。
- 事業概要
- 苦情処理・紛争解決に関する事項
- 情報開示の状況
- 自主的な体制整備等に関する事項
- 自己評価
- 最大50万円の罰金











