著作物を引用する際の3つの要件と注意点を弁護士がわかりやすく解説
2021.08.24

この記事の目次
はじめに
自社のウェブサイトなどにおいて、著名人の写真・文献などを「引用」する場合には、一定のルールに従わなければなりません。 深く考えずに引用してしまうと、著作権侵害となり、責任問題に発展する可能性があります。 とはいえ、引用する際のルールを正確に理解していない方もいらっしゃると思います。 そこで今回は、他者の写真・文章などを引用する場合(著作物を引用する場合)に守るべきルールを中心に、弁護士がわかりやすく解説します。この記事を執筆したのは

- 弁護士・中小企業診断士 勝部 泰之
- 注力:知的財産権・著作権/ライセンス、ブロックチェーン、データ・AI法務 GWU Law LL.M.(知的財産法) 事業の成長とリスクを両立する実務寄りの助言に注力しています。
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1 著作物の引用とは
「著作物の引用」とは、自分の表現物に他者の著作物を取り入れることをいいます。 ここからもわかるように、「著作物の引用」といえるためには、引用の対象が著作権法上の「著作物」にあたることが必要です。 引用の対象が「著作物」にあたらない場合は、そもそも著作権法の適用を受けないため、著作物の引用が問題となることもありません。 ここでいう「著作物」とは、以下の3つの要件をすべて満たすものをいいます。- 思想・感情が表れていること
- 個性が表れていること
- 文芸・学術・美術・音楽の範囲であること
2 著作権法が定める「引用」とは
著作権法上の「引用」といえるためには、以下の3つの要件をすべて満たすことが必要です。- 著作物が公表されていること
- 公正な慣行に合致するものであること
- 引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること
(1)著作物が公表されていること
著作物が発行され、または、著作権者の許諾の下で上演・上映等されるなど、公衆に提示されていることが必要です(「著作物の公表」といいます。)。 著名人の写真・文献などは、一般的に公衆(不特定の者+特定かつ多数の者)に提示されていると考えられるため、公表された著作物にあたります。(2)公正な慣行に合致するものであること
「公正な慣行」がどのようなことを指すのか、よくわからないという方も多いと思います。 この要件については、明確な基準があるわけではありません。 公正な慣行に合致しているかどうかは、著作物の種類や引用の目的などから、社会通念上妥当といえるかどうかで判断されることになります。(3)引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること
引用目的に照らし「正当な範囲内」で引用されていることが必要です。 「正当な範囲内」にあるか否かは、以下の3つの基準から判断されます。- 引用の必要性の有無
- 引用の量・範囲が引用目的との関係で必要な範囲内にあるか
- 引用方法が適切か
3 著作物を引用する際の注意点
他者の著作物を引用する場合には、以下の5点に注意する必要があります。- 引用の必要性
- 主従関係を明確にすること
- 引用部分が明確に区別されていること
- 引用部分に修正を加えていないこと
- 引用元が明記されていること











