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スタートアップ

IoT/AI遠隔点検サービス「LiLiz Gauge」を解説!

2021.02.122025.11.27
この記事の目次

    はじめに

    2021年2月9日、IoT・AIによる遠隔点検サービス「LiLz Gauge」を運営する「LiLz株式会社」がシリーズAラウンドで約2.5億円の資金調達を完了したことを発表しました。
    LiLz 株式会社(本社:沖縄県宜野湾市、代表取締役社⻑:⼤⻄敬吾、以下「LiLz」)は、このたびシリーズAラウンドとして、株式会社 環境エネルギー投資が運用するファンド、株式会社 ドーガン・ベータが運用するファンド、Sony Startup Acceleration Program(ソニー 株式会社)および沖縄振興開発金融公庫などを引受先とした第三者割当増資により合計約2.5億円の資金調達を完了したことをお知らせ致します。 PR TIMESより
    今回は、LiLiz社が運営・開発する「LiLz Gauge(リルズゲージ)」について見ていきたいと思います。

    この記事を書いた人

    勝部 泰之勝部 泰之弁護士
    データサイエンス研究しながら仕事してる弁護士。
    一橋大学ソーシャル・データサイエンス研究科に在籍中。主な興味分野は経営学、高次元統計、自然言語処理、ゲーム理論、金融アルゴリズム、ブロックチェーン。
    研究リポジトリはこちら↗

    1 「LiLz Gauge」が誕生した背景

    近時、あらゆる施設において水道や電気などの老朽化が深刻化しています。そのことに起因する火災や漏えいなどの事故も増加しています。 しかし、設備保全における計器の巡回点検は、点検者にとって大きな負担となっていることも現状抱えている大きな課題の一つです。 このような状況のなかで、予知保全への取り組みが求められるとともに、予知保全にAIやIoTを活用する取り組みが今後急速に成長するものとして期待されています。 とはいえ、設備保全現場では電源やネットワークが十分に確保されていないことが多く、現在でも設備点検については人間の五感に頼って保全するほかないのが実状です。 「LiLz Gauge」は、高砂熱学工業株式会社と共同開発する過程で誕生しました。 現在では、ビルや病院をはじめ、発電所、下水処理場などといったさまざまな点検現場で導入されており、2020年6月のサービスインからわずか半年足らずで約1,200もの台数が稼働しています。日常の点検工数を70%削減できたという事例もあり、今後導入を予定している企業も全国各地で多数存在します。 さまざまな分野においてDX化が推進されるなか、「LiLz Gauge」は低消費電力IoTカメラとAIによる機械学習を活用しアナログメーターの目視巡回点検を効率化するクラウドサービスとして、今後の成長が期待されています。

    2 「LiLz Gauge」の特徴|メリット

    「LiLz Gauge」には、以下のような特徴・メリットがあります。

    (1)遠隔で点検を実施できる

    電源が確保されていない現場であってもIoTカメラ(LiLz Cam)で遠隔点検を実施することができます。 IoTカメラは、1日3回の撮影で約3年連続動作する性能を備えています。 設備点検は、場所によっては、人間が入りにくいところもあるため、多くの時間がとられることもあります。 その点、天井裏や遠方にある施設など、さまざまな場所にLiLz Gaugeを導入すれば、時間や労力を削減することができ点検現場における生産性が向上します。

    (2)入力作業の効率化

    計器に示された値を自動で読み取るため、点検時の入力作業を効率化できます。 画像解析と機械学習により、計器値の入力候補はデジタル値として表示されるため、すべての値を入力することなく点検を実施することが可能です。 また、「LiLz Gauge」は、円型やカウンタ型など、さまざまな種類の計器に対応しています。

    (3)APIを利用した他のデータとの連携

    APIを利用することにより、計器の値やIoTカメラによる撮影画像などのデータを取得することが可能です。 現在利用している設備管理システムなどと連携することができるため、設備データを統合的に管理することが可能になります。

    3 「LiLz Gauge」の導入ステップ

    「LiLz Gauge」は、以下のステップにより導入することができます。

    (1)IoTカメラ(LiLz Cam)の設置

    IoTカメラ(LiLz Cam)は、カメラ三脚用のネジが4箇所配置されており、カメラ用のアクセサリを使うことによりさまざまな場所に設置することが可能です。また、望遠レンズを装着すれば、2~5m程度離れた距離でも計器を撮影することができます。 まずは、撮影の対象となる計器付近で撮影のしやすい箇所にIoTカメラ(LiLz Cam)を設置します。 また、専用アプリを使って、撮影テストや撮影条件の設定を行います。 連続撮影をしながらカメラの位置を調整したり、撮影解像度の変更をしたりすることが可能です。

    (2)初期設定

    撮影された画像を解析するために初期設定を行います。 初期設定をすると、カメラはクラウド側に登録され、カメラで撮影された画像がwebブラウザで確認できるようになります。 また、計測エリアや計測アルゴリズムの選択などの設定をすることにより、画像解析や機械学習で計器の値をデジタル値として読み取ることが可能になります。

    (3)実際に計器を遠隔点検する

    初期設定を終えると、遠隔で計器の画像を確認できるようになります。 計器に示された値は、画像解析と機械学習により入力値の候補が表示されているため、点検を効率的に実施することができます。

    4 料金

    「LiLz Gauge」を導入する場合に必要な料金は以下のようになっています。

    (1)LiLz Gauge(クラウドサービス)

    IoTカメラ1台につき、月額1,600円から利用できます。

    (2)LiLz Gauge Starter Kit

    Starter Kitでは、カメラ三脚や望遠レンズなどをあらかじめ準備することなく、すぐにすべての機能を検証できるようになっています。 月額3万円で利用することができます。 このほか、IoTカメラ(LiLz Cam)に料金(オープン価格)がかかります。

    5 まとめ

    現場における点検作業は、従来から点検者にとって大きな負担でもあり、また、作業の性質上特有の難しさもあります。 近時では、ドローンを使ったインフラ点検など、点検作業のあり方にも変化が生じつつあります。 おそらく、今後敷設されるインフラについては、機器自体が直接測定値を送信できるものに置き換わり、カメラ等の設置が必要なケースは少なくなっていくかと思いますが、データ測定だけのために問題なく動いている機器を取り替えるというのは現実的ではありません。そこで、「LiLz Gauge」のようなソリューションが必要になってくるのでしょう。 IoTやAIを活用するという方法で点検を実施する「LiLz Gauge」は、現場におけるアナログ情報をデジタル化することで、これまでの課題でもあった作業の効率化や生産性の向上などを実現できる可能性のあるサービスです。 今後、利用シーンがよりいっそう拡大されていくことが期待されます。 弊所は、ビジネスモデルのブラッシュアップから法規制に関するリーガルチェック、利用規約等の作成等にも対応しております。 弊所サービスの詳細や見積もり等についてご不明点がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
    AUTHOR
    勝部 泰之

    データサイエンス研究しながら仕事してる弁護士。 一橋大学ソーシャル・データサイエンス研究科(M1・清水研究室)。

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